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超水道C90新刊情報

どうもこんばんは、ミタでございます。
みなさま、お盆休みはいかがお過ごしでしょうでしょうか。
お盆とは言ったものの、ミタ自身お盆らしいお盆の経験って無いんですけどね。
野菜になんか棒を刺したりとかもやったことないし。やっておきたかった。
お盆ネタで盛り上がっている皆さんを見て、ちょっと羨ましかったりします。

・コミケに行きます。
直前になってアレですが、明日のコミケ3日目に超水道は参加します。
スペースは、西け-16aでございます。今回は島中ですので、いつものごとくマターリ(なんて懐かしい言葉!)できるか微妙なので常連のみなさまは適度に空気を読みつつ駄弁っていってくださいな。
なんか凄いものを作る予定でいたんですが、今回は漫画をいっこ新しく作る感じになりました。

・スミカトミカ



原作がわたくしミタ、漫画はすずめくん、といういつもの超水道コンビでやらせて頂きました。
いつになく「ちゃんとした」漫画のフォーマットで描かれた本作ですが、見所はすずめくんが描くキャラクターの表情の豊かさだと思っています。
普段のデジタルの絵よりも数段「ナマ」の存在感を持った繊細でいきいきとした線で描かれたスミカやミカが魅力的で、表紙の絵を見て「おっ」と思われた方は、きっとご満足頂けることでしょう!

ミタの原作の方も大概アレなものだった(主に意味不明的な意味で)ので、漫画化にあたって、すずめくんには随分苦労させてしまいました。
原作のオイシイ所、大事な要素を的確に拾い上げて、魅力的なキャラクターに演技をさせる。伝えなければならない情報をさりげなく背景に混ぜ込む。
すずめくんが如何に「原作を解釈して昇華する能力」に長けているかを、一番近くで見せつけられた制作でありました。
ありがとう、すずめくん。いつも無理難題ばかり言ってごめんなさい。

 

でもおかげさまで、僕が原作で描きたかったことはちゃんと漫画になってくれました。
いつものような大粒の作品ではないけれど、今回の「スミカトミカ」は、とにかくミタとすずめくんの極めて純度の高いコラボレーションを実現できた意味で類稀な価値を持っていると思っています。

すずめくんが冒頭をpixivに上げてくれたので、気になった方は是非。

 

通販はアレです、多分月曜日・火曜日あたりから開始します。

来られない方はもうちょっとだけお待ち下さい!


スミカトミカのイントネーションは「チキンドリア」と同じです。一気に覚えやすくなりましたね。よかったよかった。
でもミタは間違えてよく「杉田と三田」のイントネーションで呼んでしまいます。

価格は1000円になります。よろしくお願いします。

・イマジナリ・フレンドについて
「『イマジナリ・フレンド』の本に、ミタのサインをして欲しいのだが大丈夫か」というお問い合わせをしばしば頂くので、ブログでも回答させて頂きます。
大丈夫です。可です。ドシドシお願いします。

 

超水道スペースは概して空いているので大丈夫だと思いますが、混雑等の異常事態が発生しており困難となる場合はお断りする場合もございます。予めご了承下さい。
あ、それとですね、文庫版・電子版ともスペースでご提示頂くと個人的に100円引きさせて頂くので、ぜひともお持ち下さいませ。

というわけで、明日は皆様にお会いできるのを楽しみにしております。

それでは、また明日!

author:ミタヒツヒト, category:-, 20:26
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今年の夏も僕と握手〜C90当落と頒布物情報〜
こんばんは、ご無沙汰しております!
告知のためにやってまいりました、山本すずめです。

大学を出てからずーっと、ろくに徹夜できない体になったなぁ、体力キツイなぁ、と思っていたけど、ついこのあいだ徹夜してみたら意外と大丈夫でした。
いやー、人間その気になればいけるものですね。

できれば徹夜したくないけどさ…。




ところでみなさん。
告知の前に、ミタくんの小説「イマジナリ・フレンド」はもう読んでいただけましたでしょうか…?
ぼちぼち感想ツイートなどを見つけては、本当にいろんな人が手にとって下さっているんだなぁ…と、他人事ながらしみじみとしております。

先週、蜂八さんが書いたレビューがとっても良いレビューなので、まだの方はぜひとも一読していただければなぁと思います。
(ネタバレはないのでご安心を!)

超水道ブログ 2016/07/31
『イマジナリ・フレンド』レビュー きらめくさみしさの物語

すずめもイチオシ!の本ですので、超水道の作品が好きな方なら、きっと読んで損はないと思います…!
ちなみに、Kindle版も配信が始まっていますので、電子版の方がいい!という方はぜひ。


Amazon.co.jp イマジナリ・フレンド (ハヤカワ文庫JA)





■一週間前ですね。

というわけで、本題になりますが…
いよいよ今年もコミケ一週間前ということで、告知タイムがやってまいりました!
超水道って三日前とかに告知解禁とかが多かったので、一週間前に情報が出る、というのは珍しいことなんじゃないかな〜と思います。


……ちょっと待った超水道!! その前に超水道、コミケ当落どうなったんや!!



…すいません、当落報告、すっかり忘れてました…。


超水道は!
今年の夏もコミケに参加します!!
スペースは、

3日目(日) 西け16a

にて頒布します!
それにしても、あまりにもずーっと落ちていないので(というか一度も落ちてないか…?)
いつくるのか、それともこないのか毎度ビビってますが、今回は大丈夫そうです。
当日はよろしくお願いします。



さてさて、話はググッと戻って…
今日告知したかったのは当落のことではなくてですね…。





■いよいよ本題…のその前にさらにごめんなさい


主に僕がTwitterで言いふらして(というほどではないですが)いたり、
サークルカットにもなっているこの子たちの新刊は、実は今回は出ません。ごめんなさい。



じっくり大事に作りたい作品なので、もう少しお時間いただこうかなと思っています。
あと、どちらかと言えばコミティアの路線なんじゃない?という意見も超水道内であったりします。
楽しみにしていた方には申し訳ないですが、多分どこかで形になると思いますので、ゆっくりじっくり待っていてください。




■じゃあ何を出すのか超水道


漫画を出します!





↑pixivで冒頭部分のサンプルが読めます!


「スミカトミカ」
原作 ミタヒツヒト
漫画 山本すずめ
A4判 24ページ


*あらすじ*

わたしは、お母さんを待っていた。街で医者の仕事をするおかあさんを。
あのいまいましい年越しのお祭りの当日、村の男衆が女の人を担ぎ込んできた。
たぶん、行き倒れ。たぶん、旅の人。たぶん、化物とかではない。そうだったらやだなあ。
来年には帰ってくるらしいお母さんのことを考えながら、行き倒れの人の顔を覗き込んでいた。




やっと告知出せたよ…
ストーリーはミタくん書き下ろし!
そしてそのストーリーを元に山本すずめが漫画にしました。


実はこういった形でちゃんとした漫画を描くのは初めてで、右も左もほえ〜!な状態だったわけですが、色んな漫画を読んだり、斑にゃんとかにひたすら意見聞いたりして、なんとか頑張って書き上げました。

ネーム考えるのめっちゃ難しいなぁ〜とか、デジタル作画だとペンの太さとかどのくらいがいいのかな〜、とか。
大きいことから小さいことまで、どれをとっても試行錯誤の連続で、何から何まで壁にばっかりぶち当たってた気がするけど、その一つ一つの経験を通して、漫画の魅力をより深く理解できたと思うし、自分の絵についていつもとは違う角度から考えさせられたし……ホントとても良い経験になりました。

でもね、すごい大変だったけど、描いてる時めっちゃ楽しかったよ…!


キャラクター造形とか、いつもとはちょっと違う絵柄で挑んでみているので、
コミケにいらっしゃる方はぜひぜひお手にとってみてくださいね。


■スペース情報

超水道は、

C90 3日目(日) 西け16a

でお待ちしております!
多分「スミカトミカ」表紙の絵がポスターとして掛かっているので、すぐわかると思います!

その他頒布物については続報を待て!



…あ、あとあと。
超水道のもう一つの雪の国の物語についても、ちょっと進展があるので、近日中にご報告できるかと思います!

では、今日はこのへんで!
author:山本すずめ, category:告知!, 21:34
comments(0), trackbacks(0), - -
『イマジナリ・フレンド』レビュー きらめくさみしさの物語

◆はじめに

 

どうもこんばんは。蜂八憲(はちや・けん)と申します。

ミタヒツヒトと同じく、「超水道」でシナリオを担当しています。

 

さてさて、まずは改めてお知らせを。

7/22に、超水道・ミタヒツヒトの書きおろし小説『イマジナリ・フレンド』がハヤカワ文庫JAさまから発売されました。

そして今日(7/31)、Kindle版もめでたく配信になりましたよ!

改めておめでとうミタさん! めでたいね!

 

 

 

と、ここで、イマジナリフレンドならぬイマジナリリーダーの声が聞こえてきます。

 

「『イマジナリ・フレンド』書いたのお前じゃねえじゃん! なんで出てきたんだよ!」

 

ごもっともです。こもっともなんですけど、でもね。

 

『イマジナリ・フレンド』を自分が書いていないからこそ──

もっと言うなら「超水道」として微塵も関わっていないからこそ、

存分にやれることというのがあるんです。

 

それは、ミタヒツヒト作品のレビューを書くことです。

 

いつだってできるじゃん、と言われればそれもその通り。

それをいつもしないのは、言ってしまえば、ぼくが照れくさくて仕方ないからで。

 

普段ぼくらは創作ユニット「超水道」として、ノベルアプリなどを制作しています。

ぼく、蜂八憲とミタヒツヒトは同じく「シナリオ担当」なのですが、

ひとつの作品を一緒に書くということはありません。

一方がライターを担当する時、もう一方は他の役割をもって後方支援を行うことになります。

 

超水道というチームとしてなんらかの作品を出す以上、

たとえシナリオを担当していない場合においても、

ぼくは何らかのかたちで「作り手」の側にいるわけで。

なかなか「受け手」としてレビューなり感想を書きづらいのです。

 

例えるならば、

授業参観で「素敵な家族」についての作文を

当の肉親を目の前にして読み上げるような気恥ずかしさ、

といったところでしょうか。

 

日頃「これこれこういうところが素敵だよ」と

本人に伝えることはあっても せいぜいが二言三言といった具合で、

まとまった形で伝える機会はなかったように思います。

読者の方々に対しては、なおのこと。

 

つまるところ、この記事は。

とても個人的な『イマジナリ・フレンド』の推薦文であり、

同時に巻末解説のようなものだったりします。

 

ネタバレの類はありませんので、未読の方はご安心ください。

口調がですます調からである調に変わっているのは仕様です。

ざっくり言えば気分的な、ノリの都合です。

ではでは、以下、『イマジナリ・フレンド』レビューです。

 

 

 

 

 


 

◆「たまらないね」とぼくはうめいた

 

『イマジナリ・フレンド』は超水道らしく、実にミタヒツヒトらしい作品である。

読了して、真っ先に浮かんだのはそんな感慨だった。

超水道のイラストレーション担当である山本すずめも、こう評している。

 

 

では、その「らしさ」とは一体なんだろう。

すでに超水道の作品に親しんでくださっている読者の方々であれば、

その「らしさ」を言い表す言葉があるだろうと思う。

 

ぼくにも、ある。

 

ぼくは、ミタヒツヒトの創る物語が好きだ。

 

流れるようなテンポの良さが好きだ。

ハッとさせられるような独特の言い回しが好きだ。

魅力的に動きまわるキャラクターたちが好きだ。

 

そうした要素は、今作『イマジナリ・フレンド』においてもふんだんに盛り込まれている。

でも、ぼくが彼の作品についていっとう推したい点は、もうひとつ別にある。

 

ミタヒツヒトは、さみしさを輝かせる達人なのだ。

 

彼は「さみしさ」を描くのが抜群に上手い。

行き場のない閉塞感を表現するのが本当に巧い。

ともすれば重く湿りがちな感情の数々を、しと降る天気雨のようにさらりと描いてみせる。

 

過去にミタヒツヒトが担当した超水道作品を挙げるならば、

 

『森川空のルール』では高校生カップルの不器用さを。

 

 

 

『ボツネタ通りのキミとボク』では没案になった創作キャラの悲哀を。

 

 

 

『ghostpia』では記憶を失った幽霊の虚無感を。

 

 

 

物語の舞台がリアルであれファンタジーであれ、

色合いは巧みに変えてこそいるけれど、

そこにはえも言われぬ「さみしさ」が通底している。

 

そして今回、彼が執筆した『イマジナリ・フレンド』である。

 

テーマはタイトルにもあるとおり「友達」──ただし「想像上の」。

 

もうたまらない。

 

さみしさ、を描くうえでこれほど魅力的な素材があるだろうか。

彼自身がこの題材を選んだことに、ぼくは密かに感謝したし期待もした。

「ミタヒツヒトが真正面から『友情』を描いてくれるぞ!」──と。

そして実際、お話の出来は想像以上のものだったのだ。

 

『イマジナリ・フレンド』の裏表紙あらすじには、以下のようにある。

 

他人とのコミュニケーションが絶望的に苦手な大学生の山持浩之は、イマジナリ・フレンドのノンノンと一緒に、リアルではひとりぼっちだけれど脳内では幸せな毎日を送っていた──このままで良いのかと、小さな不安を感じながら。 そんな山持を見かねたノンノンは、似たような人々が集まるカンパニーへと誘うのだが……。

 

物語の主人公「山持浩之」こと「やまじ」は20歳の大学生男子である。

どこにでもいる普通の……と続けたいところだが、 そう書くのはいささかためらわれる。

 

"この人物を「普通」と形容するのは、むしろ「褒めすぎ」ではなかろうか?"

 

自然と、そんなことを感じてしまうくらいには。

 

あらすじで「絶望的」とすら評されるコミュニケーション能力。

ひとたびパニックに陥ると「キャストオフ」もとい脱衣して上裸になるという悪癖。

高校のマラソン大会でキャストオフした挙句に出禁となった逸話すら持つ。

 

そんな彼は、これまでの人生において現実(リアル)の友人を作れた試しがない。

けれど「想像上の友達」はいる。

最初にして唯一の友人、それが「ノンノン」という名の少女型イマジナリフレンドだ。

 

作中でも言及されているが、 イマジナリフレンドという存在は、子供にとって特別珍しいものではない。

だが、あくまでも「子供にとって」の話だ。

大体において、小学校に入る頃にはすでに視えなくなっているという。

成長するにつれて、現実の友達、あるいは熱中する何かを見つけることで、イマジナリフレンドはその役目を終えるからだ。

 

いうなれば、イマジナリフレンドは「未熟さ」の証でもある。

物語の舞台は東京の一角であってネバーランドではないし、 もちろん主人公のやまじもピーターパンではない。

ノンノンを失いたくないとは思うものの、かといって開き直ることもできずにいる。

二〇歳に達してなおノンノンが視える状況について、やまじはこう独白する。

 

 どう見てもおれは、まるっきりの異常者だった。

 誰かに相談したことはない。

 この状態をうまく説明できる自信がないし、ノンノンとの生活を、おれは楽しんでしまっている。

 

「でも、本当にそれでいいんだろうか」と彼は自問する。

自分自身、ひいては他ならぬ自分が生み出した「ともだち」への不信感。

序盤でのノンノンとの会話においては、それが顕著に表れてもいる。

 

「……いつまでも、自分の妄想にすがるのは、情けないな、と思って」

「あたしはあんたの想像でできてるけど、妄想なんかじゃないんだってば」

(中略)

「証拠は?」

 こう言ってやるだけで、ノンノンは少しだけ悲しそうな顔をしてから、訴えを取り下げてくれる。

(中略)

 ノンノンという幻想さえもがおれに愛想を尽かすまで、続けていくしかないのだ。

 

けれど、ひとつの出会いを契機として、やまじの日常は変わることになる。

「空想ともだちカンパニー」。

自分と同じような人間が集う場所。

その報せは、彼のことを見るに見かねたノンノンによってもたらされたものだった。

 

ノンノンは言う。「うまくいけば、あんたにも、やっと仲間が見つかると思う」

 

果たして、そこには「仲間」がいた。

やまじと同じくイマジナリフレンドが視える人間、 そしてノンノンのようなイマジナリフレンド。

「空想のともだち」にまつわる諸々の相談を請け負うというその会社で、 やまじはひと夏のアルバイトを体験する。

 

イマジナリフレンドと保有者の関係性は様々だ。

これが「現実のともだち」ならば、話の焦点は「付き合い方」に集約されるに違いない。

けれども「空想のともだち」は、その特性ゆえに少しばかり事情が違ってくる。

 

彼らの場合、「付き合い方」よりもむしろ「別れ方」に重きが置かれる。

 

作中において、イマジナリフレンドとの別れは「卒業」と呼ばれる。

本来ならば、とっくのとうに視えなくなっているはずの存在。

にも関わらず、一定の年齢を過ぎても視えるということは、 言い換えるならば「精神的な留年」を意味する。

 

だから、イマジナリフレンドとの別れは保有者の「成長」の証でもある。

そう、祝うべきことなのだ。

「ご卒業おめでとうございます」という具合に。

 

ただし、別れたならば、もう会うことはできない。

卒業したが最後、イマジナリフレンドは姿を消してしまうのだ。

そして、やがては保有者の記憶から存在そのものが消えてしまう。

それが作中世界におけるイマジナリフレンドのルールだ。

 

物語のなかで、読者はやまじの視点を通してそれらを目撃することになる。

空想のともだちにまつわる「別れ」は、

その存在が非現実的なものであるからこそ、

よりいっそう痛切な現実感をもって読み手の胸にぐいぐいと迫る。

 

ああ、もうね、たまらんですよ。

友情ものが大好きなぼくとしては、

読書中に思わず「うぁぁ」と独り言をつぶやき、

身をよじってしまうくらいにグッとくるものがある。

 

重ねてたまらんことに、

やまじは「空想ともだちカンパニー」でのアルバイトを通して 不器用ながらも着実に「成長」していく。

とても魅力的な成長譚──だが、手放しには喜べない。

彼の精神的成長は、同時に、空想のともだち「ノンノン」との離別のカウントダウンでもあるからだ。

 

やがて訪れる「その時」に、彼らはいかなる判断を下したのか。

そして、訪れた「その後」がいかなるものか。

その結末を見届けた時、

きっと読み手の胸には「さみしさ」を補って余りある「いとおしさ」で満たされているはずだ。

 


 

◆「音楽で言うとね、」と彼らは言った

 

とある表現者の魅力を言い表そうと、他の表現者を引き合いに出す。

こうした手法はおなじみのようでいて、

実のところはなかなかデリケートだったりする。

 

「かの◯◯氏の再来」

「××さんを彷彿とさせる」

「すっごーい△△さんっぽいね!」

 

エトセトラ、エトセトラ……。

 

レビューに際して、そうした形容を一種の禁じ手としている

書き手・読み手は一定数いらっしゃるだろう。

だがあえて、ここではその「禁じ手」を使わせてもらう。

 

ぼくがミタヒツヒトに感じるものを語ろうとすれば、

どうしても必要な途中式だと思うからだ。

 

──「ミタヒツヒト作品はさ、音楽で言うとね……」

そんな評を聞いたのは、かれこれ一年は前だったか。

御年40を過ぎた知人は、ミタヒツヒトの作品をこんなふうに形容した。

「面白かったよ。とても心に来たんだよ。どう言い表したものかな、ええと……」

しばし宙を仰いでから、彼は「ああ」と得心したように言ったのだ。

 

「ミタヒツヒト作品はさ、音楽で言うと尾崎豊なんだよ」

 

自分自身、音楽に詳しいわけではないし、世代でいえば下の部類に入る。

けれども、「ああ」と納得している自分がいた。

「分かりますよ、それ」と頷かざるを得なかった。

 

ほんの数カ月前、同じことを、自分と同年代の友人が言った。

「ミタさんの作品って、音楽で例えるなら尾崎豊だと思うんですよね」

ああ、とぼくは頷いていた。前回よりも、より強く。「分かりますよ、それ!」

僕と知人だけではない、という安堵であり、確信だった。

 

尾崎豊、と聞いてピンとくる10代の方は少ないとは思う。

ぼくと同じ20代であっても、そうかもしれない。

それでも、「ぬーすんだバイクーで走りー出すー」というフレーズを

一度は耳にしたことがある人も多いのではないだろうか。

『15の夜』という曲、その歌詞の一節だ。

 

尾崎が遺した作品、特に10代の頃に作曲されたものでは、

孤独感や閉塞感、そうした後ろ向きな感情の奔流が

これでもかとばかりに情動豊かに描かれている。

その生々しい空気感が、ミタヒツヒトの作品にも感じられるのだ。

ただ、ミタヒツヒトの場合は、ベクトルが真逆だと思っている。

 

先ほどの歌詞になぞらえるならば、こうなる。

尾崎豊の作風が「盗んだバイクで走り出す」側ならば、

ミタヒツヒトのそれは「バイクを盗まれて走り出す」側だ。

 

「なんでこんな目に」と呪詛を吐いて、

「そういえば鍵かけてなかったわ」と後悔して、

「クソッタレが!」と絶叫して家路を疾走するような。

 

本作の主人公であるやまじは、まさにそういうキャラクターだ。

 

 この世界に、誰一人として味方がいない。

 寂しい。誰か、助けて。

 でも、悪いのは自分。

 何度となく味わってきた感覚。何度味わっても、慣れることはない。

 死んでしまいたい、とは、そうだ。こういう気分のことだった。

 

あらすじで「絶望的」とすら評されるコミュニケーション能力。

ひとたびパニックに陥ると「キャストオフ」もとい脱衣して上裸になるという悪癖。

高校のマラソン大会でキャストオフした挙句に出禁となった逸話すら持つ。

 

やまじは走る。走らずにはいられない。

ある時は、どうしようもない現実、そして自己嫌悪から逃避するために。

またある時は、誰かの力になるために、そして自分自身を救うために。

 

「おれは、諦めたくない!」

 Tシャツの裾に手をかけた。

 ああ、世界はこんなにも美しい。

「やまじくん! 何をするつもりだ?」

「やまじ! キャストオフ!」

 

この物語において、やまじは呆れるほどに疾走する。(そして脱ぐ)

 

そんな話が面白いのかというと、実に面白い。

それを可能にしているのは、ひとえに書き手の眼差しの真摯さによるものだろう。

こと「後ろ向き」な感情を描き出すことについて、

ミタヒツヒトの筆致は妥協を許さない。

 

だからこそ『イマジナリ・フレンド』は、

とびっきりカッコわるくて、

めちゃくちゃカッコいい友情小説に仕上がっている。

 

「さみしさ」を、しと降る天気雨のようにさらりと描いみてみせるミタヒツヒトだけれど、本作においては時として、土砂降りのごとくびしばし胸の奥を打ってくる。

 

文章の雨にさらされることによって、ようやく気づくこともある。

 

致命傷になるほどではない、数々の傷。

いや、なかには、致命傷になりかけたものもあるかもしれない。

誰の胸にも、大なり小なり、浅いものから深いものまで様々あるだろう。

 

ミタヒツヒトの作品に触れるたび、そうした古傷の数々に、否応なく気付かされる。

 

ああ、自分はこんなに傷を負っていたのかと。

 

例えるならばそう、かさぶたを見つけた時の快感に似ている。

おそるおそる剥がしつつ、そこに薄皮が張っているのを見て、ほっと安堵するような。

 

そうして雨が過ぎたあとには、傷に対する一抹のさみしさと、溢れんばかりのいとおしさが胸に宿っている。

 

ぼくにとってのミタヒツヒト作品、

特に『イマジナリ・フレンド』は、そういう物語なのだ。

 

ぼくのような20代、ひいてはそれ以降の年代には

「ぜひ読んでみて!」と薦めたいし、

10代の人には「なおさら読んでみて!!」と一推ししたい。

 

渦中にある人ならば、よりダイレクトに感じられるだろう。

いっそ痛いかもしれない。

けれど、安心してほしい。大丈夫だよ、と伝えたい。

 

彼の創るおはなしは、いくぶん傷に沁みるけれど──

同時に、確かな潤いをもたらしてもくれるのだから。

 

この文章を読んで、彼の物語に興味を持ってくれた人がいるならば。

「ミタヒツヒト作品っていいよね……」「いい……」

そんな会話が、どこかで、ひとつでも生まれたならば。

 

ぼくはとっても、ほろりときてしまうほどにうれしい。

 

 


 

 *この記事を書いたひと*

 

 蜂八憲(はちや・けん)

 

 超水道のシナリオ担当。体重が危うい。

 代表作は佐倉ユウナの上京

 商業作品に『こうして魔女は生きることにした。』(NOVELiDOL)

 


 

author:蜂八憲, category:雑記っぽい何か, 20:00
comments(0), trackbacks(0), - -
7/22に本が出ます!

どうもこんばんは、ミタヒツヒトです。

今年も、もう7月ですね。そういえばいつの間に梅雨が明けたんでしょう?

ミタが天気予報をちゃんと見ていないだけでしょうか。
それともまだ明けていないんでしょうか。

 

うーん、もうちょっと世の中に関心を持たないと。

まずは朝のニュースをちゃんと見れるくらい、

時間通りに起きることかなぁ。

 

さて、そんなわけで今日は、大切なお知らせをさせて下さい。
ミタヒツヒトの本が出ます。小説の本です。お話の本です。

タイトルは、

『イマジナリ・フレンド』

 

 

ハヤカワ・オンライン:

http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013276/

 

上のURLから、あらすじを引用します。    

 

---

 

他人とのコミュニケーションが絶望的に苦手な大学生男子・やまじ。彼の側には、彼にしか見えない想像上の友達(イマジナリ・フレンド)であるノンノンが居た。

ある日、お互いだけの閉じた世界に引きこもっていた二人の前に「空想ともだちカンパニー」の人間が現れて……。痛々しくて優しい、妄想系青春ファンタジー。

 

---

 

発売は7月22日(金)です。

白身魚さまの素敵なイラストが目印ですので、
書店で見つけたら、ぜひともよろしくお願いします。

ビッグな方に表紙を描いて頂けて感謝の極みです。

白身魚さま、ほんとうにありがとうございます。

ああ、予約もできるみたいなので、よろしかったらぜひ。

 

もちろんAmazonでも買えます!よろしくです!

 

Amazon:

イマジナリ・フレンド (ハヤカワ文庫JA)   ミタヒツヒト 

 

今回のテーマは、超水道の作品を「いいね」気に入ってくださる方であれば、
きっと共感して頂けるものになっていると思います。

 

文章の方ものびのびと(さすがにghostpiaほど自由ではないけど)書かせて頂きました。
「普段はあんまり本を読まないよー」という方も、
気が向いたなら、いつもの調子で読んでやってくださいませ。

とはいえ、色んな部分が小説とアプリでは勝手が違うもので戸惑ったりして。
いつも本を読む方は、「こいつめ何とか小説らしく書こうと頑張っておるな」と、
生暖かく見守ってやってくださいまし。

ミタにチャンスをくださったハヤカワ文庫JAさま、ありがとうございます。

 

いつもは絵や音楽と一緒にお楽しみ頂いているミタの文章ですが、
今回は文庫ということで、読者さまと一対一、真っ向勝負なので
たいへん緊張しています。23,24の土日は悶々として過ごすことになりそうだなあ。

 

ちょっと個人的な話になりますが、超水道ってすずめくんの絶対的な器用さと、
そしてカリスマでここまで来ちゃった感じがあって、
他のメンバー達も極めて優秀な人達がそろっていてくれる訳でして、
そんな中にわたくしミタがいていいもんかな、と悩むことも多かったわけであります。

今回こうやって本を出したことで、彼らに並ぶ資格みたいなものを、
かけらくらいには手に入れられたかなぁ、っていうのがですね、
一人で勝手に思ってるだけなんだけど、嬉しいなぁって思うんですよ。はっはっは。

 

イマジナリ・フレンドの話、また発売が近くなったら告知させて頂こうと思ってるので、

とりあえず今日はこのあたりにしておきます。
さぁ、「本の方」の告知はおしまい!

さあ!
もう「一個の方」の告知ってなんだっけ……?

 

待て!次回!

author:ミタヒツヒト, category:告知!, 22:04
comments(3), trackbacks(0), - -
あけましておめでとうございます/冬コミ作品のこと
どうもこんばんは、ミタヒツヒトです。

いまさらですが、いまさらではありますが、冬コミお疲れ様でした。
確か一番最初の冬コミ参加が2010年の冬コミだったハズなので、もう10回目のようです。うそだろ……

えっと、今回の頒布物なんですが、通販予約分を含めるとほぼ完売となりました(身内に配る分は売らなかったのです)!毎度毎度ありがとうございます。

今年は暖かくてよかったですね。むしろ暑いくらいで!
昔からのファンの方もたくさん来てくださって、高校生だった方がいつの間にか社会人になられていたり、
中学生だった人が大学受験の話をしてたり、「ソッチ系なんかなぁ」と思ってた人がやっぱりソッチ系だったり、「僕、夢追い人になります!」といきなりの爆弾発言をカマされたり、時間の流れは速いものですね。

・毎回言ってる気もするけど

前日の夜中から僕は例のアレの印刷と裁断と製本に追われており、もちろん当日も寝てなかったしそもそもカゼ引いてたしで、あんまり記憶がハッキリしてないから適当なことが書けないのでした。
コミケ後のファミレス反省会が寝ながら反省会になったのも久しぶりではないでしょうか。

やっぱ当日までに完全燃焼しちゃうのよくないなあ、と思うので、今後はもうちょっと改善します。
明らかに不完全燃焼なのもそれはそれでとてもキモチの良くないことだとも思うのですが。

しかしモノには限度ってモノがあるはずなので、メンバーが年食って来つつある現状を見る限り、そこんとこうまくできるようになるのは必要なことなんじゃないかと思う次第です。

さてさて、そんなわけで今回は冬コミ公開作品のその後の話をしたいなぁと思っていたりします。

・絵本「はざまのローザは わすれない」



フルカラー50ページというのは確かにロマンあるんだけど、2000円は多分高いし生産費があんまりものすごいので「紙での」再販はいまのところ考えてないです。

でも内容は気に入っているものだし、多くの人に読んで貰いたいのは事実なので、上手なやり方を考えます。そのまんまPDFをいくらで配するっていうのも色気ないもんね。

内容が気になるぜ、って方は続報にご期待くださいな。
ちなみにpixivで最初の最初だけ読めます。

・まんが「できたよ__.zip」



明らかに謎な作品でしたが、非常にたくさんの方に買って頂けました。ありがとうございまず。
ていうか「2000円の本と300円の本がポツンと置いてある謎のスペース」とか意味がわからないし。たとえばミタが客だったら近付きたくないものですから、近寄ってきてくださるだけでもすごいことだなと思います。
これについては、どこか、乗っけてくださる媒体様をいま探させて頂いている最中でございます。

・「できたよ」掲載媒体募集中!

クオリティには一定の自信がありますし、ストックもございます。
が、題材がニッチなものですから取り合ってもらえていない状況です。もしご興味を持っていただけるような方がいらっしゃいましたら、粗末なフォームで恐縮ではございますが、こちらのメールフォームよりご連絡下さいませ。

「そんなんピクシブさんとかそのへんに乗っけときゃええやんけ」と思われる方もいらっしゃると思います。ごもっともです。

しかし我々は、というとアレならば、少なくともミタは、「作品は見られてナンボやねん」という考えを持っております。作品はつくられるだけではなく、誰かに見られることもまた、つくることと同じくらい大事なことだと思っているのです。

そのまんま適当にピクシブとかブログに貼っておく→だらだら続いて自然消滅…みたいな
流れは決して不幸ではないにしろ、幸福では無いのではないでしょうか?

さて、まぁそんなわけで、ぼちぼちTwitterとかに一話ずつ放流したりしなかったりすると思いますが、掲載先獲得の為にも、よかったら拡散にご協力くださいませ。

・切り抜けられました

昨年はメンバーの就職があったりなかったりして(ありました)、名実ともに「大学生サークル」でなくなった超水道ですが、コアメンバー2名が同時に社会人一年目、という、「最もヤバそうな一年」を何とか生き残ることができました。

これもひとえに、みなさまのご協力・ご声援あってのことだと思っております。
なかなか学生時代のように創作に取り組む時間が取れないことも事実ではありますが、超水道はここで歩みを止めるつもりはございません。

これからもどんどん「次」を目指していくためにも、
是非、これからも引き続き、超水道を応援してやってくださいませ。


本年もどうかよろしくお願い申し上げます。

長くなりましたが、本日はこのへんで。

それでは、また。

author:ミタヒツヒト, category:告知!, 20:03
comments(0), trackbacks(0), - -
【新刊あります】C89超水道おしながき
どうもこんばんは、ミタヒツヒトです!

超水道のスペースは「東ウ60-b」にございます。東館にございます。

そんなわけで明日のお品書きご紹介ッ!

『はざまのローザは わすれない』



さく:蜂八憲
え :山本すずめ

頒布価格:¥2000
横B5判サイズ / フルカラー50P


言わずと知れた超水道初の絵本でございます。
詳細はこのへんの記事をどうぞ。
ただし、50ページのシロモノを絵本と呼ぶかは人によってたいへん解釈の別れるお話ですが!
2000円?高い?大丈夫!高くないよ!

こちらについては、予約フォームやらサンプルやらがございます。これで遠方の方も安心!のはず!

予約フォームはここ

pixiv(サンプル)はこっちです。


さて。
でも!
でもでも!
でもでもでも!

今回はそれだけじゃないぜ!!!


ノベルゲーム制作録4コマまんが
「できたよ__.zip」!!!






「『ノベルゲーム制作×ほのぼの4コマ』を作ったらどんな感じになるんだろう?」
仕事帰りにすずめくんとこっそり集まってこっそり作りました。
ノベルゲーム制作あるある的なネタを詰め込んでみました。
16ページぽっきりだけど今回はお許しください。

そんなわけで、さっきできあがりました。刷り上がりました。
最初の一冊がな!!!

時間と気力と紙とインクの許す限り生産予定!
いわゆる「コピ本」につき数量は大変少なくなることが予想されますので、どうかどうかお早めに。

『できたよ__.zip』
(できたよあんだーすこああんだーすこあどっとじっぷ)




原案:ミタヒツヒト
漫画:山本すずめ

頒布価格:¥300
A5サイズ / 表紙フルカラー・本文モノクロ16ページ



それでは、印刷に戻ります!
明日はコミケで、「東ウ60-b」でお会いしましょう!ではでは!

 
author:ミタヒツヒト, category:-, 21:14
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冬コミ新刊、届きました!
`( ´8`)´こんばんは、蜂八です

`( ´8`)´今日はね、親戚から電話がありましたよ

………… 回想開始 …………

`( ´戚`)´「元気にしとるか『はちはちけん』」

`( ´8`)´「明日から元気出すよ。あとね、PNの読みは『はちやけん』だよ」

`( ´戚`)´「ウソやん、だってGoogle先生が──」

はちはちけん.png

はちやけん.png


`( ´8`)´「……『はちやけん』です」

`( ´戚`)´「だってGoogle先生が、」

`( ´8`)´「『はちやけん』です!!!!!」

………… 回想終了 …………

──ということがありつつ、
冬コミの新刊のことについてちょいちょいお話しました。
そうなんですよ、超水道の新刊は絵本なんですよ。

というわけで、改めまして。

来る12月31日大晦日、
冬コミ3日目【東館 "ウ"ブロック 60b】
にて
新刊の絵本を頒布します!



◆冬コミ新刊、届きました

本日、刷り上がったものが無事に届きました!
ワーイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワーイ

\ どんっ /


\ 表紙です /


\ 中身はこんな感じです /



ではでは改めまして。



『はざまのローザは わすれない』
 さく:蜂八憲
 え :山本すずめ

 頒布価格:¥2000
 横B5判サイズ / フルカラー50P


 どうぞよろしくお願いします!


あとですね、
新刊サンプル、pixivにもアップしました。
冒頭から10P試し読みできます。

↓こちらからどうぞ↓
【『はざまのローザはわすれない』試読版】


◆通販もはじめました

そんなこんなで、通販フォームもつくりました!

「地方在住で冬コミには行けないんです……」
「大晦日はちょうど帰省してるんだよね……」
「さむいので家から一歩も出たくないの……」

という方は、どうぞご利用くださいませ。

↓こちらからどうぞ↓
C89 超水道 絵本予約フォーム


※予約数把握のため、年内の予約受付は
 12月30日(水) 23:59 までとなります。
 ご了承くださいませ。



◆『はざまのローザは わすれない』まえがき

年の瀬ですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
蜂八はだいたい元気です。
明日からもっと元気出します(大掃除へのモチベを高めつつ

自室のお掃除がてら、整理をしてみたりすると、色々出てきたりするんですよね。
いつ書いたかも分からないメモの切れ端とか、日記の断片とか……。
そういうものを思いもかけず目にすると、
それまで忘れていたはずの記憶がぶわわっと蘇ってきたりするから不思議なものです。

今回の絵本『はざまのローザは わすれない』では
そうした“思い出”をテーマに、おはなしを創りました。

僕自身、昔の記憶はけっこう詳細に思い出せるほうなんですが、
それでも、気付かないうちに記憶が薄れちゃっていることも
歳をとるにつれて多くなったなあ、と思うんです。

だいたいそういう記憶って、あんまり自分にとっては嬉しくないものだったりして。
「くるしかった」「つらかった」ということはぼんやり思い出せても、
「どうしてそんな気持ちになったんだっけ」という根っこの部分が霞んでいたりします。

良いことなのか、悪いことなのかは、わかりません。
人によっては「よかったね」と言うでしょうし、
「それってどうなの」と苦笑する方もいるかもしれません。

さあどうなんだろう、分かんないや、というのが正直なところで。
ただ、良いか悪いかはさておき、「さびしいな」と思うのです。

「感動」というと、基本的にポジティブな文脈で使われることが多いですが、
感情が動くという意味では、ネガティブなこともひとつの感動なんですよね。
そうした心の動きを自分で忘れてしまうことが、とてもさびしいのです。

もちろん、良いことは多い方がいいし、悪いことは少ないほうがいいと思います。
けれど、それはそれとして。
通り過ぎていくかなしさやつらさも、
できるだけ忘れたくないな、大事に抱えておきたいな……と思うのです。

『はざまのローザは わすれない』は、そういう“思い出”のおはなしです。

狭間で夢みる少女と、思い出を糧にする鬼の、ささやかなおとぎ話です。

読んでくださった方に少しでも面白いと思ってもらえたら、
「なんかいいよね」と思ってもらえたならば。
書き手として、これに勝る喜びはありません。



── Story ──

天地の狭間に、ただよう浮舟。
そこには、ひとりぼっちの少女が住んでいた。
ローザ・ヴェンデラ。
白い空と、黒い地面をながめながら、彼女は思う。

──「いつか どこかへ いきたいな」

そんなある日、ローザの前にひとりの女が現れる。
白黒の翼をもつ「吸憶鬼」。
記憶を糧にするという彼女は、ローザを旅にいざなう。
鬼のお目当ては、ローザの思い出だった。

“よい思い出をいただくときは あなたが死ぬ時になるでしょう”
“それまでは わるい思い出をいただきたいのです”
“あなたは よい思い出だけをたずさえて 生きていけるのです”

──「わたしと 灰色のしあわせを さがしにいきませんか?」

吸憶鬼とともに、天地の国々をめぐるローザ。
うれしいことに出会って、かなしいことを忘れて、
ついに、灰色のこころを手に入れたのだけれど──。

 

ではでは、今日はこのへんで。
蜂八憲でした。

 
author:蜂八憲, category:告知!, 21:30
comments(0), trackbacks(0), - -
冬コミ告知!絵本を出します
`( ´8`)´こんばんは、蜂八です

`( ´8`)´今日はね、冬コミ新刊の話を──

`( ´8`)´…………

……えっ、誰だか憶えてない?
母さん俺だよ俺、オレオレ。
あっちょっと待って電話切らn


◆だれだっけおまえ、という話

最後に自分が超水道ブログ更新したのいつだっけ、
と思って過去記事を見返してみたら、だいたい一年前でした(愕然

改めまして。
超水道でシナリオを書いています、蜂八憲(はちや・けん)と申します。
デンシノベル『佐倉ユウナの上京』を書いたり、
最近ではノベライドルから単行本『こうして魔女は生きることにした。をプロデュースさせて頂きました。

はじめましての方も、おひさしぶりの方も、どうぞよろしくお願いします`( ´8`)´


◆冬コミ新刊のおしらせ

さてさて、本題をば。

来る12月31日大晦日、
冬コミ3日目【東館 "ウ"ブロック 60b】
にて
新刊の絵本を頒布します!


それがこちら!




『はざまのローザは わすれない』
さく:蜂八憲 え:山本すずめ


── Story ──

天地の狭間に、ただよう浮舟。
そこには、ひとりぼっちの少女が住んでいた。
ローザ・ヴェンデラ。
白い空と、黒い地面をながめながら、彼女は思う。

──「いつか どこかへ いきたいな」

そんなある日、ローザの前にひとりの女が現れる。
白黒の翼をもつ「吸憶鬼」。
記憶を糧にするという彼女は、ローザを旅にいざなう。
鬼のお目当ては、ローザの思い出だった。

“よい思い出をいただくときは あなたが死ぬ時になるでしょう”
“それまでは わるい思い出をいただきたいのです”
“あなたは よい思い出だけをたずさえて 生きていけるのです”

──「わたしと 灰色のしあわせを さがしにいきませんか?」

吸憶鬼とともに、天地の国々をめぐるローザ。
うれしいことに出会って、かなしいことを忘れて、
ついに、灰色のこころを手に入れたのだけれど──。










サイズは横B5判、
ページ数は表紙こみこみで50P、
価格は¥2000の予定です。

 


1ヶ月前に、超水道ミーティングでミタさんから
「何か案あります?」と訊かれて
「絵本つくりたい!」と答えたことで始まった絵本プロジェクトだったんですが、
どうにかこうにか昨日無事に入稿できました。

すずめさんお疲れさま。

蜂八「市販の絵本のページ数が30ページ前後だからそれくらいに収めましょう」
って言っておきながら、
蜂八「草稿とラフ出来ました(計50ページ)」
と持ってきた鬼の所業にOKを出してくれてありがとうございました。
修羅スケジュールのなか本当に大変だったと思うのですが、
繊細かつ丁寧にビジュアルを仕上げてくれました。
改めてお疲れさまでした。


超水道としても絵本制作は初めてのことなので、
色々と手探りで苦労もしましたが
とてもいいものに仕上がったと思います。

相談にのってくれたミタさん・ぶちにゃん両名にも、この場を借りてお礼を記しておきます。


そんなわけで、改めまして。

冬コミ3日目【東館 "ウ"ブロック 60b】にて
新刊絵本『はざまのローザは わすれない』を頒布します!


当日の詳細やお品書きは、また追ってお知らせいたします。

ではでは、蜂八でした。

author:蜂八憲, category:-, 20:00
comments(0), trackbacks(0), - -
ghostpia第2話、AppStoreに登場!
どうもこんばんは、ミタヒツヒトです。

さて、そんなわけで昨日のブログに続きまして、ghostpia第2話の公開についてです!

ghostpia for iOS に第2話を追加いたしました!



永らくお待たせいたしました。
アップデートなので、この前のアプリをアップデートするか、もう消しちゃった方はそのままもう一度落として頂ければ大丈夫だと思います。
次からはもうちょっと早く作れるようにします。ご期待ください。

こんなにも時間をかけてやたらと色々試しながら作れたのは、やっぱり例のクラウドファンディングで資金的な余裕が出来たからに他なりません。
もちろん、僕もすずめくんも社会人になって新しい生活が始まったことの影響は絶対にあるのですが、それでもしかし資金面の余裕は大きかったのです。
ご支援頂きました皆様、本当にありがとうございます。

さっそくご紹介頂いた記事をご紹介しておきますです。みんな見よう。


さて、そんなわけで第2話の公開を記念してTシャツを作りました!



あとマグカップも!



価格は安い!とは言えないけど、シンブルで普段使いにも最適!なはず!
ていうかミタが欲しかったのですずめくんに作ってもらいました

プレゼントに、自分用に、ぜひぜひご検討下さいまし。

ご購入は画像をクリック、または超水道BOOTHよりどうぞ!

今日はこのへんで!
それではまた!

author:ミタヒツヒト, category:告知!, 22:48
comments(1), trackbacks(0), - -
アレが今日の24時に出ます
どうもこんばんは、ミタヒツヒトです。
ハロウィンのアレも終わって、残るはアレのみとなりましたね!



そう、アレです。
ながーーーーくお待たせしてしまっていて恐縮なんですが、えっとですね。

今日出ます。

今日とは言ってもですね、11月11日の0時00分ってことなんですけどね。
でもまぁきっと起きてるから今日ってことにしていいんじゃないかなと!

ghostpia 第2話
"なもなき名無しのお誕生日"
for iPhone

11月11日 24:00 AppStoreにて公開開始!




お待たせしました!ほんとにお待たせいたしました。

※追記
今回のニューエピソード公開はアップデートの形式で行いますので、
元アプリのghostpiaをインストールのうえ、24時をお待ちいただき、アップデートをして頂ければと思います。
もう消してしまった方は、今のうちに元アプリをダウンロードしておくとスムーズかなと思われます。
アプリのURLは
こちら



アレな部分とか結構心配だったんですが、ぶじ審査通ってくれたのでほんとうに
よかったです。





ちょっと時間がかかりましたが、ここからは制作ペースを大幅アップしてお送りしてゆきたいと思っておりますので、
これからも何卒応援よろしくお願い致します。


そんなわけで、24時を待て!!!!

今日はここまで!

 
author:ミタヒツヒト, category:告知!, 20:19
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